FXにおけるトレンド系指標「ボリンジャーバンド」

ボリンジャーバンドの特徴

ボリンジャーバンドは統計学上の標準偏差や正規分布の考え方にもとづいて相場の値動きを表したテクニカル指標のひとつです。

すでに高校や大学受験の際には偏差値で難易度を判断する方法が一般的になっていますが、考え方としてはそれと同様です。

ある一定の期間内における相場の値動きも、平均値からのばらつきが一定の範囲内におさまる確率が高いとみて、その範囲を帯状の線で示したものがボリンジャーバンドとなっています。

このボリンジャーバンドは中心にあたる平均をはさんだ1シグマ、2シグマなどと呼ばれる上下の線として示されますが、ばらつきが正規分布にあてはまるとすれば、それぞれ68.26パーセント、95.44パーセントの確率で相場の値動きはこのバンドの範囲内におさまると容易に予測が立ちます。

 

 

ボリンジャーバンドの優位性

ボリンジャーバンドの2シグマが正規分布の理論で95.44パーセントの確率をあらわすとすれば、逆に特定の通貨の価格がこのラインに到達すれば売られ過ぎまたは買われ過ぎのサインとなり、そろそろ値動きが反転しそうだというサインとして使うことができます。

またバンドの間隔が通常よりも開きすぎている場合には、それだけ大きな値動きがあったということが認められますので、相場が過熱していてリスクをともなう状態にあることがわかります。

もっともリスクが大きい相場ではリターンのほうも大きいことがありますので、慎重に値動きを見定めてトレードすれば、短時間で大きな為替差益を獲得できるチャンスも含まれています。

このように相場の流れを視覚的にとらえることができ、適切な判断を下すことができる点がボリンジャーバンドの優位性といえます。

 

 

ボリンジャーバンドの使い方

ボリンジャーバンドは通常は平均線と2シグマまたは3シグマあたりのラインをチャート上に表示させて活用します。

使い方はトレーダーによっていろいろですが、たとえば平均線が上向きになった場合には価格が上昇するトレンドが生じたものとして、ボリンジャーバンドの下限のほうから買いでエントリーし、上限のラインに近づいたら売り注文を入れて、この間の為替差益を得るという使い方があります。

これは確率論的に下限や上限が値動きが反転しやすいポイントということを狙った手法といえます。

また相場に勢いがついた場合には高いリスクがありますのであまり推奨はされていませんが、ボリンジャーバンドの上限または下限に価格が到達したときに逆張りでエントリーするという方法もあります。